赤ちゃんや乳幼児が病気や怪我をすると心配ですよね。



呼吸器の病気

母と子

子どもは1年に何回もかぜをひきながら成長していきます

 

人間は鼻や口から息を吸い込み、咽頭、喉頭、気管を通って気管支から肺に空気を送り込みます。

 

肺の先端にある肺胞から、酸素を体内に取り込みます。

 

この鼻から肺までの空気の通り道や、酸素を取り込んで二酸化炭素を出すシステムを呼吸器といいます。

 

赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいたときは、胎盤を通してお母さんの血液から酸素をもらっていました。

 

生まれた直後から、初めて自分で呼吸をして、酸素を取り入れなければいけません。

 

そのため呼吸器は、生まれたばかりのときは未熟で、肺胞の数は大人の10%程度、その膨らみ方も小さいものです。

 

また、気管もとても細く、気管の内側の太さは大人が15〜18mmあるのに対して5mmほどしかありません。

 

呼吸器は、直接外界から空気を取り込むため、病原体も入り込みやすく、赤ちゃんや子どもは、呼吸器の病気にかかりやすいものです。

 

空気中には、さまざまなウイルスや細菌などの病原体が潜んでいます。

 

なかでも多いのはかぜのウイルスで、400種類もあるとされます。

 

1度かぜをひいても、違う種類のウイルスに感染すると、また、かぜをひいてしまいます。

 

子どもは少なくとも年に5回は軽いものも含めてかぜをひくといわれていますが、かぜをひきながら免疫力が備わって、丈夫に成長していくのです。

 

せきや呼吸のしかたを注意します

 

赤ちゃんや子どもの呼吸器の病気のほとんどは、せきが主な症状になります。

 

せきは、気道が分泌物を排除しようとしている生理的現象なので、せきが軽いうちは薬でせきを止めるとかえって害になることがあります。

 

しかし、最初は単なるかぜだと思っていたのに、なかなか熱が下がらない、そのうち痰がからむ湿ったせきが出るようになって、だんだんせきがひどくなり、呼吸が苦しそうになる、という場合はウイルスや細菌が上気道から気管支、肺へとだんだん深部に侵入していることが多いものです。

 

また、クループ症候群では、「ケーン、ケーン」という犬の遠吠えのようなせきが出る、百日ぜきではせきこんだ後に「ヒュー」と音を立てて息を吸うなど、特徴のあるせきが出る病気もあります。

 

細気管支炎や喘息様気管支炎では、せきとともにゼーゼーやゼロゼロした音が聞こえます。

 

また、気管支炎や肺炎になると、鼻をぴくぴくさせて呼吸が早くなったり、荒くなったりするなどの症状が現れます。

 

せきや呼吸の仕方は、すぐに受診した方がいいかどうかの重要な手掛かりになることが多いので、看護しながら様子をよくみます。

 

異物が気道に落ちると危険です

 

のどの下で、食べ物を通る食道と、空気の通る気管に分かれます。

 

ふつう、食べ物が通るときは、気管の入り口がふさがれて、食べ物が入り込まないようになっています。

 

しかし、びっくりしたり、急に後ろから押されたり、はしゃいだりしていると、そのまま気管に落ちてしまうことがあります。

 

また、鼻の穴に異物を突っ込んだ時、そのまま異物が気管に落ちてしまうこともあります。

 

急にむせたり、激しくせきこんで止まらないときは、気管になにか落ちたのかもしれません。

 

しかし、気管に入った直後はむせたりせきこんだりしていても、通り過ぎると症状が消えることがあります。

 

そのまま時間がたつと、嚥下性肺炎を起こす事もあります。

 

元気だった子が急に激しくせきこんだときは、周りをチェックしてみましょう。

 

誤嚥・誤飲の場合は、予防がまず第一です。

 

赤ちゃんや小さい子どもは、なんでも口に入れたがるもの、豆類や小さい乾電池など、のどに詰まりやすいものは、子どもの手に触れないところに片づけておきましょう。


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